ペアレントトレーニング

ペアレントトレーニング(PT)は、カルフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のハンス・ミラー博士により創始された行動療法の一種です。保護者や支援者が、子どもの行動を観察・記録し解析することで、子どもの行動を改善する手立てを習得していきます。おおざっぱにいえば、保護者や支援者が、子どものトレーナーになるためのトレーニングです。

このPTは、1990年代に国立精神真剣センターの上林靖子先生らにより日本に紹介されました。その成果は、日本語訳「読んで学べるADHDのペアレントトレーニング~むずかしい子にやさしい子育て(シンシア・ウィッタム著、明石書店)」として出版されています。

にゃっき~ずで行われているAD/HDのPTは、オリジナルのPTを日本人の国民性にあわせて改訂された形で行われています。集団にも応用できるのが、改訂されたPTの特徴です。正常なお子さんに改訂されたPTを行うと、優れた子育てにつながります。また、改訂されたPTは、保育園・幼稚園、小学校、中学校、高等学校、大学などでも応用可能です。

一方、自閉症のPTは、にゃっき~ずのオリジナルです。自閉症やAsperger症候群の子どもは、他人の気持ちの動きを理解するのが苦手ですが、AD/HDのPTでは保護者や支援者の心の動きを感じ取って、子どもの行動が変容していきます。従って、自閉症のPTでは、心の動きを利用せずに、子どもの行動を変える工夫がなされています。

AD/HDのPTも、自閉症のPTも、対象となる子どもの行動が改善されること、また、保護者の心の健康度・疲労度が改善されることが、既に研究によって明らかになっています。また、AD/HDのPTは子ども集団にも応用可能で、子ども集団の行動および支援者(教師)の心の健康度・疲労度が改善されることが証明されています。

2014年に、にゃっき~ずで行っているPTは、書籍「まんがでわかる魔法のほめかたPT ~ペアレントトレーニング~」として小学館から発売されました。 下記の画像をクリックすると、小学館の解説ページにいけます。 
PT
また、2014年4月から、子ども向け学習雑誌の「小学2年生」の保護者向けページで、「マンガでわかるやさしい子育て ペアレントトレーニング」として連載されています。